Y数列 (Y sequence) は、ゆきとが考案し、Naruyokoによって定義された階差数列システムの一種である。ゆきと自身がツイッターにてハイパー原始数列システムの拡張であるとしている[1]

概要

Y数列の表記はバシク行列システムに類似しており、数列 \( S \) と自然数 \( n \) を取って、自然数 \( \mathrm{Y} S [ n ] \) を表す(省略して \( S [ n ] \) と書く時もある)。そのため、バシク行列システムと同様に、どのように数列を展開するかどうかが重要な点になる。

2020年7月時点において、ゆきと自身による数学的に厳密な定義は存在しなかった。2019年5月に、Y数列を使用する巨大数がゆきとにより東方巨大数3へ投稿されたが、無効となった[2]。この定義はドキュメントで作成された文書[3]として投稿されたが、内容が大幅に削除されていて当時の定義を知ることはできなくなった。しかし、削除される前に \( (1,3) \) 未満の行列に対する定義についてkoteitanによる数式化[4]が行われているため、この記事を通して削除された定義の内容を伺うことはできる。特に重要なのはkoteitanが活性化関数と呼ぶものに該当する関数が \( n \mapsto n + 1 \) であると知ることができることだろう。そして2020年8月にゆきと自身により当時の定義が復元され[5]、今では自由に閲覧することができる。2020年9月、ゆきとは Naruyoko によるアルゴリズム[6][7]をY数列の定義に採用し、Y数列の完成を明言した[8]。なおY数列のJavascriptによるプログラムは[9]にて実行できる。Y数列の停止性や、停止する場合の大きさは未解決問題である。予想としては、バシク行列システムのバージョン2.3の限界がY数列の(1,3)に対応するとされている。

ゆきとはツイッターにおいて、 Discord での議論を通して原型ができたのは2018年6月15日のことだとしている[10]

歴史

  • 2018年6月15日、Y数列の原型が完成する。
  • 2018年から2019年をまたいでY数列の研究と解析が行われる。
  • 2019年5月16日、Y数列を使用する巨大数が東方巨大数3に投稿されるが、定義不備により無効となった。
  • 2020年6月25日、Discordのグーゴロジストの社交場(仮)において一人の質問に解答するのにボイスチャットを使ったのをきっかけとしてボイスチャットを使って議論する流れが生まれる[11]。これ以降、Y数列やその他の表記の研究が加速する。
  • 2020年6月26日、NaruyokoによりY数列描画アプリのwhY mountainが作成される[12]。 これがさらにY数列の研究を加速させる。
  • 2020年6月26日、koteitanによりDiscordのGoogology ServerへとY数列の話題が持ち込まれる[13]
  • 2020年6月29日、koteitanがゆきとによる \( (1,2,4,8,10,8) \) の公式の展開が \( (1,2,4,8,7,12,15,11,17,21) \) から \( (1,2,4,8,10,7,14,11,17,19) \) に変更されたとツイートする[14]
  • 2020年6月30日、DiscordのGoogology Serverにてy-sequenceチャンネルが復活する[15]
  • 2020年7月3日、Googology WikiユーザーのEcl1psed276 が \( ( 1, 2, 4, 8, 10, 8 ) \) を \( ( 1, 2, 4, 8, 10, 7, 12, 15, \ldots ) \) と展開するタイプのY数列システムの定式化案において無限ループを発見した[16][17]
  • 2020年9月1日、Y数列が完成した。

定義

ゆきと本人による文書[3]の2020年7月8日時点における内容は、数列の一部に対してのみ定義を与えるものである。その定義の一部を取り出して書き下すと以下のようになる。

\begin{eqnarray*} \mathrm{Y} ( ) [ n ] & = & n \\ \mathrm{Y} ( 1, \omega ) [ n ] & = & \mathrm{Y} ( 1, n ) [ n ] \\ \mathrm{Y} ( S _ 1 ) [ n ] & = & \mathrm{Y} ( ) [ n + 1 ] \\ \mathrm{Y} ( S _ 1, S _ 2, \ldots, S _ { m - 1 }, 1 ) [ n ] & = & \mathrm{Y} ( S _ 1, S _ 2, \ldots, S _ { m - 1 } ) [ n + 1 ] \\ \end{eqnarray*}

Y数列を使用する巨大数として、Y数列数が \( f ( n ) = \mathrm{Y} ( 1, \omega ) [ n ] \) としたときの \( f ^ { 2000 } ( 1 ) \) として定義されている。

Y数列そのものが未定義であった代わりに、ゆきと本人による説明となるべく整合的になるように第三者たちによって作られたY数列の定式化案がいくつも存在する。それらはあくまで第三者たちによる定式化案に過ぎず、Y数列の定義として認められたものは存在しなかった。――Naruyokoによるアルゴリズムの登場までは。


展開

2020年7月時点で、Y数列の定義は存在しなかった。しかしながら、展開についての例は豊富に存在した。たとえば、短い数列に対して列挙するもの[18]や、展開の予測が困難な数列や展開が定まっていない数列を纏めたもの[19]や、Y数列の定式化案の展開を比較したもの[20]が存在する。

2020年6月末にゆきとによる \( (1,2,4,8,10,8) \) の公式の展開が \( (1,2,4,8,7,12,15,11,17,21) \) から \( (1,2,4,8,10,7,14,11,17,19) \) に変更された。これについてkoteitanは自身のツイート[21]のような指摘が発端であるというツイートを行っている[22]。このことからゆきとが変更を決めたのは、おそらく、2020年6月28日から2020年6月29日にかけての夜であると考えられる。


出典

  1. ゆきと, ハイパー原始数列との関係, twitter.
  2. rpakr, 無効判定, twitter.
  3. 3.0 3.1 ゆきと, Google Y数列の定義, Googleドキュメント.
  4. koteitan, (1,3)未満のY数列の定義, 巨大数研究 Wiki ユーザーブログ.
  5. ゆきと, 「Y数列 - 2019年5月19日、2:09」のコピー, Googleドキュメント.
  6. [1], GitHub page
  7. Naruyoko, YNy_Sequenceの解説的な何か, 巨大数研究 Wikiユーザーブログ.
  8. ゆきと, Y数列の完成に関するツイート, twitter.
  9. Naruyoko, YNySequence, GitHub page
  10. ゆきと, Y数列の原型について, twitter.
  11. ボイスチャットの記録, Discord.(非登録ユーザーに非公開のページ)
  12. Naruyoko, whY mountainの作成, Discord.(非登録ユーザーに非公開のページ)
  13. Y数列の話題持ち込み, Discord.(非登録ユーザーに非公開のページ)
  14. Y数列の展開の変更記録, twitter.
  15. y-sequence復活後の最初のコメント, Discord.(非登録ユーザーに非公開のページ)
  16. Y数列システムの特定の定式化案の無限ループ, Discord.(非登録ユーザーに非公開のページ)
  17. Hexirp, (2020-07-03)_Y数列_Hexirp_版_2.1_の無限ループ, 巨大数研究 Wiki ユーザーブログ.
  18. Y数列, Googleスプレッドシート.
  19. Y sequence expansion examples(update suspended), Googleスプレッドシート.
  20. Y-like sequence expansion comparison, Googleスプレッドシート.
  21. koteitan, Y数列システムの定式化案の洞察, twitter.
  22. koteitan, Y数列の変更に関する考察, twitter.


関連項目

日本の巨大数論

ふぃっしゅ数: バージョン1バージョン2バージョン3バージョン4バージョン5バージョン6バージョン7
写像: S変換SS変換s(n)変換m(n)変換m(m,n)変換
Aeton: おこじょ数N成長階層
バシク: 原始数列数ペア数列数バシク行列システム
mrna: 段階配列表記
p進大好きbot: 巨大数庭園数
ゆきと: ハイパー原始数列Y数列
アッカーマン関数: 多変数2重リスト多重リスト
クロちゃん数: 第一クロちゃん数第二クロちゃん数第三クロちゃん数第四クロちゃん数
マシモ: マシモ関数マシモスケール
本: 巨大数論寿司虚空編
大会: 東方巨大数幻想巨大数即席巨大数式神巨大数
掲示板: 巨大数探索スレッド
外部リンク: 日本語の巨大数関連サイト

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