Additive principal number あるいは additively indecomposable number (日本語訳については後述) とは、\(\forall(\beta,\gamma<\alpha)(\beta+\gamma<\alpha)\) を満たす 0 ではない順序数 \(\alpha\) である。Additive principal number のクラスは通常 \(\mathrm{AP}\) や \(\mathbb{H}\) と表記される。

順序数の集合\(S\)が「加法で閉じている」とは、\(S\)の任意の要素\(a, b\)に対して、\(a+b\)が\(S\)の要素であるということである。すなわち、\(\alpha \in \mathrm{AP}\) に対して、\(\alpha\) よりも小さい順序数の集合(フォン・ノイマンによる順序数\(\alpha\)の定義そのもの)は、定義により加法で閉じている。

\(\alpha \in \mathrm{AP}\) であることの定義は、以下のいずれを採用しても同値である。

  • \(\alpha\neq 0\) かついかなる \(\beta,\gamma<\alpha\) に対しても \(\beta+\gamma<\alpha\) である。
  • \(\alpha\neq 0\) かついかなる \(\beta<\alpha\) に対しても \(\beta+\alpha = \alpha\) である。
  • \(\alpha = \omega^\beta\) となる \(\beta\) が存在する。

カントール標準形を使えば、任意の順序数\(\alpha > 0\)は、APの要素の有限の和であらわせる。

日本語訳

Additive principal number に定訳はなく、「加素順序数」[1]、「加法的分解不能順序数」[2]「加法で閉じる順序数」[3]、「加算で閉じている順序数」[4]、などと訳されている。藤田 (2008) は、additively indecomposable number の性質を「分解不能」と訳している[5]。いっそのこと「AP数」と呼んでしまうのはどうであろうか。

出典

  1. Hexirp のツイート / Hexirp のブログ
  2. Alwe のツイート
  3. p進大好きbot のツイート
  4. ユーザーブログ:Kyodaisuu/順序数講座_(6)_加算で閉じている順序数
  5. ケネス キューネン (著) 藤田 博司 (訳), 集合論 – 独立性証明への案内,日本評論社 (2008)
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