フェルマーの小定理 (Fermat's little theorem) とは、素数の性質に関する定理である[1]。単にフェルマーの定理とも呼ばれるが、そのような定理はいくつもある上に、フェルマーの最終定理との区別のためにあえて「小」を付けている。
概要[]
フェルマーの小定理は、素数\(p\)と整数\(a\)について\(a^{p-1}\equiv1\pmod{p}\)が成立するという定理である。また、互いに素な素数\(p\)と整数\(a\)については\(a^{p-1}-1\equiv0\pmod{p}\)が成立する[1]。
フェルマーの小定理は中国の仮説の一般化であり、オイラーのトーシェント関数定理の特別な場合でもある[1]。
応用[]
フェルマーの小定理を使えば、\(10\)の冪乗から\(1\)を引いた数、つまり\(999\cdots999\)な数が素数で割り切れるかどうかを知ることができる。即ち\(2\)と\(5\)を除いた素数\(p\)は\(10^{p-1}-1\)を割り切ることができる。
この数の一部には、Andre Joyceによって英名が与えられている。「sacred number of the Pythagoreans (ピタゴラス派の神聖な数字)」というコメントを付けているため、元ネタとしては正\(10^{n}-1\)角形が素数で分割可能であることを意図していると思われる[2]。
\(p\) | 割り切った数 | 英名 |
---|---|---|
\(3\) | \(33\) | |
\(7\) | \(142857\) | Megaseptile |
\(11\) | \(909090909\) | |
\(13\) | \(76923076923\) | |
\(17\) | \(588235294117647\) | Dekapetaseptemdecile |
\(19\) | \(52631578947368421\) | Exaundevigintile |
\(23\) | \(434782608695652173913\) | Dekazettatrevigintile |
\(29\) | \(344827586206896551724137931\) | Myriayottaundetrigintile |
\(31\) | \(32258064516129032258064516129\) | |
\(37\) | \(27027027027027027027027027027027027\) | |
\(41\) | \(243902439024390243902439024390243902439\) | |
\(47\) | \(212765957446808510638297872340425531914893617\) | Dekazettayottaseptemquadragintile |