巨大数研究 Wiki
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概要[]

 割り算を拡張して微小数を出力する表記を作った。最初は「掛け算を矢印表記で拡張していったのと似た方法で割り算を拡張すれば微小数作れそうだな」と思っていただけだったけれど、ある正の整数 \(a\) を \(1\) より小さい正の実数 \(b\) で割ると \(a\) より大きな数が出力されてしまうことにより、巨大数も同時に出力されてしまうことが分かってしまった。でも失敗として考えを捨ててしまうのはもったいないなと何となく思ったので、ブログにまとめてネットに流そうと思った。(これを書いているときは瓶詰めして海に流すための手紙をしたためるみたいな気持ちで、何となくあつ森を思い出して楽しかったです。)

割り算の拡張その1 ~べき除~[]

 まず、左結合の割り算 \( (((n/n)/n).../n)/n\:[m個のn]\) を \( n//m \) と定義し、これをべき除算と呼ぶ[1]。左結合の割り算、といっても1行だと分かりにくいと思うので複数行にわたって書くと、以下のようになる。つまり左結合の割り算は、一番上の割り算から順番に計算することになる。 \[\Large \frac{\frac{\frac{\frac{\frac{n}{n}}{n}}{\cdots}}{n}}{n}\] べき除算は微小数を出力する。具体的には、このような関係をもつ。このことからだいたい \(n\) の \(m\) 乗の逆数みたいな感じになっているとわかる。 \[ n//m = \frac{1}{n^{m-2}} \]

階除[]

 \( (((1/2)/3).../n-1)/n \) を \( n¡ \) と定義し、これを階除と呼ぶ。階除には以下の関係がある。 \[\Large n¡ = \frac{1}{n!}\]


割り算の拡張その2 ~ハイポ―テトレーション~[]

 次に、左結合のべき除算 \( (((n//n)//n)...//n)//n\:[m個のn]\) を \( n///m \) と定義し、これをハイポ―テトレーションと呼ぶ。[2]ここから先は \(n\) が正の整数だったとしても必ずしも微小数を出力するとは限らなくなる。ただ、一応割り算との関係を式に直すことができて、以下のようになる。 \[ \large n///m = \frac{1}{\left(\ddots\frac{1}{\left(\frac{1}{\left(\frac{1}{n^{n-2}}\right)^{n-2}}\right)^{n-2}}\right)^{n-2}}\:[m-2重のカッコ]\]

割り算の拡張その3 ~その先~[]

 その1とその2でやったのと同様にして、拡張を続けることができる。ここで簡単のために \(//\cdots/\:[m個の/]\) を \(/^{m}\) と書くことにする。すると上でやった定義を与える作業は以下の式で表すことができる。 \[(((n/^{k}n)/^{k}n).../^{k}n)/^{k}n\:[m個のn] := n/^{k+1}m\] ハイポ―テトレーションの先の名前はハイポーペンテーション、ハイポ―ヘキセーション、... と続いていく。  ここでハイポ―アッカーマン数という数列を定義する[3]。ハイポ―アッカーマン数は以下で与えられる関数 \(\mathscr{A}(n)\) \[\mathscr{A}(n)=n/^{n}n\] について定義される数列 \(\{\mathscr{A}(2),\mathscr{A}(4),\mathscr{A}(6),...\}\) である。一般項は \(\mathscr{A}(2n)\:,n\gt 0\) で、微小数のみを抽出するために偶数のみにしているけれどWIPなのでまたすぐ変える。 \(\mathscr{A}(2)=2//2=2/2=1\) , \(\mathscr{A}(4)=4////4=4///4///4///4=今の定義だと計算できない\)

微小数の命名[]

 微小数をひとつ命名する。 \(4////4\) をテトテトとする[4]

考察[]

問題点[]

 以上のように割り算を拡張したが、問題が残っている。それはハイポ―テトレーションのような関数そのものを急増加関数などの関数で評価することが難しいというものだ。理由はやっぱりハイポ―テトレーション以降では巨大数も出力されうることで、どうしようもない。もちろん具体的な数値を代入したり、微小数を出力するもののみを抜き出したりすればどちらか決まるため、そのたぐいなら評価もできる。でも関数が扱いにくいとあまり注目されない。
 またすごく大事なことだが、現在ハイポ―テトレーションとその先について、計算していくと分母に当たる部分が整数じゃなくなることがあり計算できないという問題がある。テトテトもその一つで悩んでいる。

展望[]

 完成したらブーフホルツのψとくっつけて微小数作りたい。

脚注[]

  1. なぜ左結合かというと、右だとうまくいかないから。 \(n/(n/...(n/(n/n))...)\) を計算してみると \(1\) か \(n\) にしかならないことがわかる。
  2. ハイポ―(hypo-)はハイパー(hyper-)と反対の意味を持っている接頭語。
  3. アッカーマン数の逆なのでハイポ―を頭に付けた
  4. トリトリと対応させるために \(3///3\) とかにしたかったけれど、出力が \(3\) だし、奇数回の演算は(特に変なことになっていないなら)巨大数になってしまうためとりあえず4にした。
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