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アボガドロ数 (Avogadro number) とは、\(N=6.02214076\times10^{23}\)[1]という無次元量の整数である[2]。正確な定義値と定められたのは2019年5月20日以降であり、それ以前の定義ではキログラムに依存した実験値であり、\(1.4\times10^{-9}\)の不確かさがあった[3]。SI基本単位の1つであるモル (記号mol) の定義にはアボガドロ数が使用されており、1molに含まれる要素粒子の個数がアボガドロ数と表現される。この名前は、体積・温度・気圧の3要素が全て等しいならば、気体はその種類に寄らず一定数の分子を持つというアボガドロの法則を発見したアメデオ・アヴォガドロに因む[4]

名称が似ている為混同されがちだが、アボガドロ定数は物質量1molあたりの要素粒子の個数を表す比例定数であり、\(N_{\text{A}}=6.02214076\times10^{23}\text{mol}^{-1}\)というの単位付きの値である[5]。アボガドロ定数をmol-1で表し、無次元量の整数となったものがアボガドロ数である。

概要

アボガドロ数は2019年5月20日から適用されているSI基本単位のうち、物質量の単位モルの定義に使用されている数値である[2]

モル、記号molは、物質量の単位である。1モルは正確に6.02214076×1023の要素粒子を含む。この数値は単位mol−1による表現でアボガドロ定数NAの固定された数値であり、アボガドロ数と呼ばれる。 物質量、記号nは、指定された要素粒子の数を表す尺度である。要素粒子は、原子、分子、イオン、電子、その他の粒子またはこの種の粒子の特定の集合体であってよい。

それ以前はモルの定義にはキログラムに依存した定義が使用されており、厳密にはアボガドロ数は定義に使用されず、間接的に算出される数値であった[3]

1. モル、記号molは、0.012kgの炭素12に含まれる原子と等しい数の構成要素を含む系の物質量である。 2. モルを使うときは、要素粒子が指定されなければならないが、それは原子、分子、イオン、電子、その他の粒子またはこの種の粒子の特定の集合体であってよい。

更に元を正せば、1909年にジャン・ペランによって初めてアボガドロ数の名称が決定された際の想定は、32gの酸素分子の数であった。これは1molの水素原子を1gと定義し、質量数に正確に比例する事から酸素原子は水素原子の16倍の質量を持つと想定した為である[4]。しかしながら実際には1つの元素に複数の同位体が存在する場合もある事や、核子の質量は結合エネルギーで幾分か欠損が発生する事から正確な倍数ではないという問題があった。このような背景から、1971年にBIPMがモルをSI基本単位と決定した際、その定義には12gの炭素12が使用された[3]

初めてアボガドロ数に相当する数値を測定したのは、1865年のヨハン・ロシュミットによるもので、理想気体の一定体積に含まれる分子数を求める式の中で、間接的にアボガドロ定数に相当する値に言及している[6]。この研究からジャン・ペランは上記の通りアボガドロ数を命名した。20世紀初頭にはアボガドロ数の測定が電子の電荷の測定によって求められ、1910年にロバート・ミリカンが行った油滴実験の考えを基本原理としている。数値そのものは1834年のマイケル・ファラデーの電気分解の実験が由来であり、今日ファラデー定数と呼ばれるものである[7]

関連項目

出典

  1. Peter J. Mohr, Barry N. Taylor & David B. Newell. (2008) "CODATA recommended values of the fundamental physical constants: 2006." Reviews of Modern Physics. 80, 633
  2. 2.0 2.1 "Resolutions Adopted - 26th Confernce Générale des Poids et Mesures." (PDF) Bureau international des poids et mesures.
  3. 3.0 3.1 3.2 "Resolutions of the CGPM: 14th meeting (4-8 October 1971)." Bureau international des poids et mesures.
  4. 4.0 4.1 Jan Perrin. (1909) "Mouvement brownien et réalité moléculaire". Annales de Chimie et de Physique, 8e Série. 18, 1–114.
  5. "Avogadro constant." National Institute of Standards and Technology.
  6. Johann Loschmidt. (1865) "Zur Grösse der Luftmoleküle". Sitzungsberichte der Kaiserlichen Akademie der Wissenschaften Wien. 52 (2), 395–413.
  7. "Introduction to the constants for nonexperts (1900-1920)" National Institute of Standards and Technology.
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